会員紹介インタビュー 谷 樹人君
はい、会員紹介インタビューは時間を問わず、場所を問わず、TPOを巧みにかわしながら突然に、ということで、何かの集まりの準備前のような気もしますが、本日も宜しくお願い致します!ということで、まずはお名前と職業からお願いします!
――谷樹人(タニタツル)と申します。職業は弁護士をやっております。
ありがとうございます。タツルというのはどういう字を書くんですか?
――樹木の樹に人と書いてタツルと読みます。
樹って書いてタツキって読むんでしたっけ。
――樹だけだと本来タツルって読まないんですけれども、父親のこだわりで“人”が付きました。
なるほど。それは立派の幹のような重厚さをみたいな感じですか?
――記録樹立の樹っていうのがあって、その樹木の樹が記録を立てるという意味らしくて、立てるという言葉の、古典的な話になるんですけれども文語のショム二段活用の連体形にすると、タツルという読み方になるわけです。で、記録を立てる人という意味で、下に人を付けることで連体形の意味になるので、タツルという読み方になるようです。
思いが詰まったお名前ということですね。ありがとうございます。職業は弁護士さん。今相模原JCって弁護士さんが多いですよね。このインタビューでも弁護士さん二人目でございます。
――そうですね、相模原市内だけで今80人くらい弁護士がいて、相模原青年会議所にも6,7人のメンバーが弁護士として活動されています。
なるほど…JCが弁護士さんをひきつけるのは何かあるんですか?
――そうですね、やっぱり普段の仕事だけだと特定の人としか関われないと思われるんですけれども、JCはやっぱり弁護士にあっていると思うんです。色んな業種の方と交流することが出来て、色んな業界の話とかを知ることが出来るっていうので、弁護士をやっているだけでは知れない世界を知ることが出来るということが、弁護士にとって非常にメリットになるかなと思いますね。個人的にも。
ありがとうございます。今は(弁護士事務所を)自分でやってらっしゃるんですか? それとも勤務とか雇用形態で?
――今は別の代表の方が経営している事務所に、雇ってもらって言うという形で、いわゆるイソ弁という勤務弁護士として活動しています。
イソ弁というのは居候弁護士?
――居候弁護士の略で、通称イソ弁と使ったりします。
業界用語ですね!ちなみに聞いていいのかわからないんですけれども、将来はやっぱり独立する予定でいますか?
――まあ、いずれは独立したいなという考えはありますが、今はとりあえず色んな勉強をしたうえで自分の方向性とかを見つけて、それで事務所を開いていきたいなと考えています。
わかりました!弁護士としての登録は何年前にされたんですか?
――そうですね、3年半前くらいですかね。2015年の12月に弁護士登録をしました。まあ3年半くらいですかね。
3年半ですか。あれ? 弁護士さんって登録をしてから、1年間研修があるんでしたっけ?
――そうですね、登録してから1年間は刑事弁護の研修だったりとか、法律相談の研修だったりとか、そういった研修を弁護士会主催ものに申し込んで、受けなければいけない。その要件を満たさないと特定の仕事がもらえないと。そういう縛りがありまして、最初の一年間は縛りがあって。まあちょっと仕事の幅が狭まっていて、ただそこの1年間を経過すれば色んな仕事ができるようになります。
なんというか、専門と言うか、得意分野とかはあるんですか?
――得意分野はもともと司法試験の選択科目があるんですけれども、その時に労働法を勉強していたので、労働関係については比較的得意な分野になるのかなと思うんですけれども、事件の数としてはそんなに持っていなくて。圧倒的に多いのが交通事故とかで、そういった分野が多いですね。
労働法の方というと、例えば僕がどこかの企業で働いていて、上司から「お前、使えねえから給料なしな」「えっ!働いたのにお金がもらえない!うわぁぁん!何とかしてよ!(バンバンッ)」みたいな感じで来ると、代わりにお金を雇用主からもらってとか、そういうイメージですが。
――そうですね、未払い賃金とかがあればその請求をしたりだとか、あとは不当に解雇されたということであればその解雇は無効だと訴えて、本来もらえるはずだった賃金をもらったり。そういう労働者側の立場に立って、そういう請求を代理人としてやっていくと。
なるほど。労働者側に立てば、逆に雇用主側に立てば。
――雇用者側に立てばそういった不当解雇に言っている人に対して、これは理由のある解雇だと主張を言ったり、あるいは未払い賃金があると主張している労働者に対して、ちゃんと計算しているという根拠を出して、未払い賃金はない。あるいはもっと少なくなるという主張を立てます。
つまり、いかに先に谷さんを味方につけるかということですね(笑)
――まあ、そういうことになりますね(笑)
ふははは。ありがとうございます。ちなみにJCは何年か前から入ってらっしゃいます?
――JCは2016年の10月に入会しましたので、今2年と10か月くらいです。もうすぐ3年経ちます。
何で入ったか覚えてらっしゃいます?
――きっかけとしてはもともと私の事務所にいた瀬野先輩という方が、ゲストとして読んでいただいて、確かその漫才の例会のときに、個人的に非常に楽しい団体だなと思って。感触のいい団体だったんですけれども、ちょうど色々な方とお話を聞いていく中で、入会を勧められて。
まあ勧められますよね(笑)
――そのまま囲い込まれて(笑) 断れる雰囲気じゃないなというのもあって、そのまま入会に(笑)
なるほど。あの、いわゆるしゃべるという、議論が仕事であっても断れないほどのプレッシャーというのは(笑)。まあ、誘う側も弁護士ですからね。
――やっぱり数の圧には勝てないですね(笑)
そんな中で青年会議所に入会されて3年。お年もまだ若くて。
――そうですね、まだ29で今年30歳になります。
入った時は20……?
――26歳で、すぐに27歳になりましたね。
僕も入って26歳ですぐに27歳になったんですけど。僕は今ゆっくりさせて頂いていて(笑)。 それについては色々批判をいただいておりますけれども(笑)。それはさておきですね、入ってみてどうですか?
――入ってみてやっぱり、弁護士としてあんまり営業をしていくということが得意ではなくて。不通に弁護士やっているだけだったらもらえない仕事のルートだったり、相模原青年会議所に入ったことで色んな業種の方と知り合って、紹介をいただいたりとか。そういった繋がりが出来たっていうのは、仕事に繋がったって意味ではメリットだったと思います。あとは気兼ねなく色んなことを相談することが出来る仲間と、そういった人もできたと思いますし。私の人間関係の中心が今、正直JCがあるんじゃないかなって思いますね。
そうですよね。本当に色々な職業の方がいらっしゃるので、インタビューをしていても洗剤をメインで扱う卸の方とか、サッカーのスポンサーの方とか、本当に単に生活していたらまったく会わない人と色々知り合いになれて。そんな中で僕もやっぱり自分で仕事をして、自分の仕事の内容が誰かに求められているっていう形だとJCの中だと感じるので、そういった意味では本当に色んな業種がもっと増えていただければって思うんですけれども。あと、弁護士さんもたくさんいらっしゃる中でそれぞれ他と違うところがあると思うんですけれども、他の弁護士さんと違うところやうちは、さっきの労働法の話がそうだと思うんですけれども、他に何かありますか?
――そうですね、違う点かどうかはわからないんですけれども、自分が弁護士としての心情というかなんといいますか、こういうことを心掛けているというのがあって、それが傾聴と共感というものがありますね。ようするに人の話をよく聞いて、それに共感できるポイントを探してあげる。やっぱり弁護士に相談してくる人は何かに困っている人たちなので、その話をちゃんと聞いてあげて、それが出来ないと何に困っているのかっていうのが本質がわからない。そういった意味ではまず傾聴を掲げておりまして、人の話を聞いたとしてもまったく共感できない話だったら、協力できることはできないという風になると思うんですけれども、やっぱり困っている人であることに変わりがないので、必ずどこかに共感するポイントがあると思っておりまして、そういった共感できるポイントをただ聞くだけじゃなくて、探っていく。そういう共感できるポイントがあるんであればその人のために何かやってあげようという気持ちになれるので、そういった志を掲げながら弁護士業を励んでいる次第です。
なるほど。傾聴っていうのは傾けて聞くっていう。勉強になります。ちなみにその理念というのは谷さんの個人の理念なのか、いまの事務所の理念なのか。
――完全に個人の理念です。こういう理念を掲げる経緯にあたったとしては、大学院にいたんですけれどもその在学中にエクスタンシップという形で、法律事務所の方に体験させていただいたときがあって、そのときの指導してくれた弁護士さんがおっしゃってた言葉です。
それが胸に残ってるんですね。
――そうですね。
ありがとうございます。そんな会員インタビューの締めとして、皆さんJCの方たちに何か一言あれば。市民の方たちでもいいんですけれども。
――そうですね……。やっぱりJCは参加することに意義があると思っていまして、参加すれば何かしらの学びが必ずあると思いますので、ぜひぜひ今のメンバーの方もそうですし、積極的に参加をして行動を起こしていただきたいと。ちょっと上からみたいになっちゃいましたが(笑)。私自身もそれを戒めとして頑張っていきたいと思っております。
ありがとうございます。あと最後追記なんですけれども、後人の弁護士を目指す人、いろんな職業を目指す人たちがいると思うんですけれども、そういう人たちに弁護士ってここがいいよっていう、ぜひやりなよみたいな、若い人たちへの声掛けを最後一言いただけると幸いです。
――弁護士は思っていた職業ではないかもしれませんけれども、何でもできるという魅力がありますので、ぜひ頑張ってください。
ありがとうございます~!